取材現場「鉄骨工事②建方(たてかた)」
取材現場【No.02武蔵村山市 工場新築工事】
鉄骨造(S造)
取材回数:2回目
先日のブログで取り上げました”鉄骨材料”
検査に合格した鉄骨が、ついに現場に搬入されました。
前回の記事はこちら↓https://www.sanyu-kensetsu.co.jp/2024/03/15/syuzai0201/
今回は”建方(たてかた)”の工程をご紹介
柱や梁など、建物の骨組みを組み立てる工事です。
まず、トラックで運ばれた鉄骨は、あらかじめ決められた場所に搬入され
クレーンによる荷揚げ用の器具が装着されます。
また、組立時に必要な仮ボルトも
専用のバケツに入れられ、鉄骨にセットされていました。
準備を終え釣り上げられた鉄骨は、上にいる鳶職人の手に渡り、仮ボルトで固定。
建物の形がどんどん組まれていきます。
高所でも、鉄骨の上をスタスタ歩き
難なく作業をこなしている職人の姿には驚きました。
柱間には、親綱(おやづな)というロープが張ってあり
そこにハーネスのフックを引っかけながら、作業を行っているとのこと。
かけ替えのタイミングでの落下防止のため
常時、2つのフックの使用が義務付けられているそうです。
また、足元には落下防止の”水平ネット”が張ってあるのが見えます。
フワッとして、少し頼りなく見えますが
落下の衝撃を緩和させるため、適度な垂れを持たせる決まりがあるそうです。
一見すると、すごく危険な作業に見えますが
厳重な安全管理の上で成り立っている作業なんですね。
そして、個人的に気になったのが、荷揚げ時に鉄骨から垂れているこのロープ↓
「長くて、余っている部分?」と思いきや
風などにより、空中で鉄骨が回転してしまった時に
上にいる鳶職人がそれを制御するために、必要な部分とのことです。
現場には”無駄なんて1つもない”のだと感じました。
全ての鉄骨を組み終わった後は、ゆがみを修正し
仮ボルトから本ボルトへ入れ替える作業に取り掛かります。
これで”建方(たてかた)”の工程は終了です。
クレーンの操縦者、荷揚げを行う職人、高所で作業する鳶職人
その連携は絶妙で、誰も時間を持て余していないことに感動しました。
長年の経験とチームワーク
入念な打合せと、事前準備の賜物なのですね。
次回の現場取材も楽しみです。
2024年3月29日